身体年齢測定14 筋肉強化のためのたんぱく質摂取

年齢を重ねていくと、活動量が減るために筋肉が増えにくくなり、消化力が低下するために食欲が湧きにくくなってきます。どちらが先かというと、高齢者の場合には多くの場合、筋肉が減ることがきっかけで、運動不足から食欲が以前よりもなくなり、そのために筋肉強化に必要なたんぱく質の摂取量が減るようになります。

その結果として、筋肉が増えにくくなり、ますますエネルギー代謝が低下するという悪循環に陥りかねません。この悪循環による虚弱化はフレイルと呼ばれています。

筋肉強化の運動は個人に合わせたプログラムによって、効果のほどは推測できます。たんぱく質の摂取量も、食品に含まれている量がわかれば推測はできるものの、計算どおりにいかないのが栄養摂取の難しいところです。

たんぱく質はアミノ酸によって構成されています。身体に必要なたんぱく質は20種類のアミノ酸から作られています。この20種類のアミノ酸がすべて含まれている食品を摂れば、身体に必要なアミノ酸を効率よく摂ることができるわけです。

その20種類のアミノ酸がバランスよく含まれている食品は良質なたんぱく質と呼ばれています。これに該当する食品は、肉類、魚類、卵類、乳製品、大豆・大豆製品です。食品のたんぱく質は胃で消化されてアミノ酸に分解され、アミノ酸は小腸から吸収されます。血液中に入ったアミノ酸は肝臓に運ばれ、肝臓で身体に必要なタンパク質に合成されます。
(食品に含まれているものは“たんぱく質”、身体内のものは“タンパク質”と区別)

肝臓でタンパク質に合成されるときには、肝細胞の中の酵素が使われ、合成のためのエネルギーが必要になります。そのエネルギーを作り出すときにはビタミンC以外のすべての種類の水溶性ビタミンが必要になります。

たんぱく質の摂取とともに、水溶性ビタミンの摂取も重要になるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕