加工食品の中には「超加工食品」と分類されたものがあります。簡単に説明すると、「過度に加工された食品」のことで、知らないところで、多くの加工食品に使われています。
安全性が確保された上で、おいしくて、便利さがあるならよいものの、超加工食品については危険性を指摘する論文の発表が相次いでいます。
加工食品の表示を見て、「超加工食品」と記載されていれば見抜くことができるのですが、そのような表示の分類はありません。超加工食品は、糖分、塩分、脂肪を多く含んでいる加工済み食品のことで、硬化油、添加糖、香味料、乳化剤、保存料などが加えられています。
超加工食品の定義を定めたのはブラジルのサンパウロ大学の研究チームで、2009年に新たな食品分類として「NOVA分類」が行われました。NOVA分類では加工の度合いによって4つのグループに分けられています。
〔グループ1〕未加工または最小限加工された食品
自然のままの食品、洗浄・乾燥・冷凍などの最小限の加工が施された食品。
例:果物、野菜、肉、魚、卵、はちみつなど
〔グループ2〕加工された食品
グループ1の食品に塩や砂糖などが加えられ、保存性を高めたり、風味をつけたりするために加工された食品。
例:塩漬けの野菜、果物シロップ漬け、濃縮還元でない無糖の果汁ジュースなど
〔グループ3〕加工食品
2つ以上の種類の食品を組み合わせて作られた食品で、通常は自宅で調理するための食材。
例:加糖の果物ジュースや野菜ジュース、加糖ヨーグルトなど
〔グループ4〕超加工食品
工業的な製造過程を経て作られ、多くの添加物が含まれた食品。
例:ポテトチップス、菓子パン、カップ麺、冷凍ピザ、クッキー、ビスケットなど
国内の調査では、1日の総エネルギー摂取量のうち3〜4割は超加工食品から摂られていて、年代別では18〜39歳は50%ほど、40〜59歳は45%近く、60〜79歳でも30%を超えているとされています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕