身体年齢を若く保つためには筋肉量を増やすことと、筋肉のバランス能力を高めることが重要になります。筋肉はエネルギー代謝がよくて、細胞の中にはエネルギー産生器官のミトコンドリアが多く存在しています。
筋肉が多くなるということは、筋肉で作り出されるエネルギー量も多くなり、そのエネルギーを使って細胞の働きが高まり、これによって筋肉を増やすという好循環になっていきます。
筋肉細胞の中のミトコンドリアはエネルギー源となるブドウ糖と脂肪酸を取り入れてエネルギー代謝のTCA回路というエンジンのような働きをする器官へと送っていきます。ブドウ糖も脂肪酸もTCA回路に入る前にはアセチルCoAという高エネルギー化合物に変化します。
その変化のためには、ビタミンC以外のすべての種類の水溶性ビタミンが必要になります。1種類でも欠けているとアセチルCoAが充分に作られなくなるので、エネルギー産生が減ることになります。
TCA回路ではアセチルCoAがクエン酸に変化して、そこから9段階の変化を経て、再びクエン酸になります。このサイクルの途中の変化のためには4種類のビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)が必要となります。
これが1種類でも欠けているとTCA回路の働きが低下するために、エネルギー産生が低下することになります。
水溶性ビタミンは、水に溶ける性質があるので、いつ摂っても吸収されるのですが、体内保持時間に違いがあり、ビタミンB₁とビタミンB₂は24時間ほど保持されるものの、ビタミンB₆とビタミンB₁₂は12時間ほどしか保持されません。
そのため、ビタミンB₆とビタミンB₁₂が含まれた食品やサプリメントは、朝食と夕食のタイミングで摂る必要があるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕