シン・日本人の体質2 体質とは?日本人とは!?

連載コラムのテーマは「日本人の体質」ではなく、その前に「シン」をつけています。これはシン・ゴジラをきっかけに広まったものをなぞっていて、原点回帰の“真”、新たな展開の“新”、人間の想像を超える“神”など、さまざまな捉えられ方ができるように採用されたものです。

これに、“深”、“親”、“進”の意味も持たせたのが「シン・日本人の体質」で、“神”は言い過ぎかと思い、これだけは外して「真、新、深、親、進」をシンの意味として伝えるようにしています。

日本人の体質は、これまで言われてきたこと、研究されてきたこととは異なる結果が現れてきたことを受けて、これまでとは違うということを伝えたいとの思いから、あえて「シン・日本人の体質」とのタイトルとしました。

そもそも体質というのは、身体の性質や状態のことで、遺伝的要因と環境的要因が影響して、一定の地域に暮らす人の特徴とされるものです。その体質が健康面で好ましくない状態である場合には“体質改善”がすすめられます。

体質改善という用語は、個人の身体の状態の改善だけでなく、企業や団体などの悪しき体質の改善にも使われています。むしろ、そちらの使い方のほうが増えているような状況かもしれません。

体質の具体的な話は、これから徐々に説明していくことにしますが、その大前提になるのは日本人の定義です。これまでは、このような話は、あまり必要ないような状況だったのですが、日本人でありながら“日本人の体質”ではない人が増えてきたために、わざわざ定義の見直しが必要になってきました。

法律的には、日本人は日本国籍を持つ人を指しています。国籍は日本人であっても、見た目が異なる人も増えていて、これは帰化か後に日本国籍を取得した人です。それ以外の人は当人の父または母が日本人であることが必須とされる血統主義が採られています。

日本人は文化的には単一であったとしても、遺伝的には大和、琉球、アイヌに大きく分けられています。それでも体質的には、ほぼ同じと言ってよくて、大和民族に同化して、それだけ狭い地域で数多くの人が暮らしてきたことが表されています。

伝統的な日本人と同じような体型、顔立ちで、日本語を話すということが日本人の定義としてあげられることも多くなっています。これは他の地域からの移動があっても人種的にはモンゴロイドであるので、長い歴史(縄文時代、弥生時代)の中にあって、いつ日本に来たのかという違いであって、体質的にも変わらないと長く考えられてきました。

ところが、遺伝子や身体の代謝の違いなどの研究が進むにつれて、体質的な面で、これまでとは違った日本人の定義をしなければならない状況になってきました。
このことについては次回(シン・日本人の体質3)で説明させてもらいます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕