素食のすすめ10 超加工食品の疾病リスク

過度に加工された超加工食品は、菓子類や菓子パン、冷凍食品などに多く含まれていて、若い世代ほど摂取量が多くなっていると言われています。

超加工食品の危険性については、多くの医学論文で指摘されています。

フランスの研究成果ですが、45歳以上の4万人以上の成人を対象にして、超加工食品の摂取と全死亡率をみた試験では、超加工食品の摂取割合が10%多くなると、全死亡率のリスクは14%上昇することが報告されています。

この研究では、超加工食品は食品の総重量の14%を占めていて、総エネルギー摂取量の29%に相当していたといいます。

次にブラジルでの1万人以上の研究成果ですが、平均年齢51.6歳で超加工食品の摂取の割合を区分してみたところ、最も多く摂取したグループは全体的な認知機能が低下する速度が28%速くなり、実行機能が低下する速度も25%速くなることが報告されています。

超加工食品は、がんとの関わりが指摘され、さまざまな研究が行われています。

フランスの10万人調査(年齢中央値42.8歳)では、超加工食品の割合が10%増加した場合には、全体的ながんのリスクは12%上昇すると報告されています。がんの種類別では、超加工食品の摂取量が多い女性ほど、乳がんのリスクが高まることが指摘されています。

イギリスの約20万人を対象とした試験では、超加工食品の摂取量が10%増加するごとに、全体のがんは6%増加、卵巣がんは30%増加、乳がんは16%増加して、死亡リスクが上昇すると報告されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕