抗酸化39 抗酸化成分の種類と働き2

〔アントシアニン〕
紫色の抗酸化作用がある色素で、ブルーベリー、ビルベリー、アサイーベリー、ブドウなどに豊富に含まれています。アントシアニンは目の毛細血管、水晶体、網膜に届きやすく、眼精疲労などの軽減作用が認められています。

また、強い抗酸化作用によって目の老化抑制、目の血流の促進のほか、網膜の色素体である脳への信号物質であるロドプシンの再合成を促進して、視力を高める効果があります。その結果、酸化ストレスが原因となる緑内障の抑制、加齢性黄班変性症の抑制などの研究が進められています。

〔イチョウ葉エキス〕
イチョウの緑色の葉から抽出されるエキスです。抗酸化成分のフラボノイドに血行促進効果が認められたことから注目を集め、ドイツを中心に生理機能の研究が行われ、1965年にはドイツでイチョウ葉エキスが医薬品として登録されました。現在では50か国以上で医薬品として使用されています。

イチョウ葉エキスには30種類以上のフラボノイドが含まれ、フラボノイドには、血管を拡張して血行をよくするとともに、悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロール(低比重リポたんぱく)の酸化を防いで動脈硬化を予防する作用や、末梢血管を拡げて神経細胞への血流を促進することによって脳の働きを高める作用もあり、海外ではアルツハイマー型認知症への有効性の研究が進められています。

イチョウ葉エキスのフラボノイドには2つのフラボノイドが重なった二重フラボンが含まれ、血液循環効果は他のフラボノイドに比べて約3倍も高いことが認められています。イチョウ葉のフラボノイドの中には他にはない特有成分が含まれ、イチョウの漢字の銀杏(ぎんきょう)にちなんでギンコライドと名づけられました。

相互作用(危険な飲み合わせ)として、血液凝固抑制薬のアスピリンとの併用で、血小板の剥離が進み、血管から出血することが認められています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕