抗酸化41 抗酸化成分の種類と働き4

〔カシス〕
黒スグリ、黒房スグリ、ブラックカラントとも呼ばれる北ヨーロッパからアジアの寒冷地に生育するユキノシタ科の潅木で、そのベリー類の実が使用されます。

抗酸化作用がある青色色素のアントシアニンが豊富で、黒く見えるほどポリフェノールが多く、その量はブルーベリーの3~4倍にも達しています。眼疲労の軽減、眼の毛様体筋の緊張の軽減による近視の抑制、眼の末梢血管の血流の促進などの作用もあります。

〔カテキン〕
緑茶などの茶葉の渋味成分のポリフェノールで、ビタミンEの約20倍の抗酸化作用があり、殺菌・抗菌作用、血糖降下作用、中性脂肪降下作用があります。緑茶に含まれるカテキンの半分ほどがエピガロカテキンガレートで、そのほかにエピガロカテキン、エピカテキン、ガロカテキンなどが含まれます。

緑茶、紅茶、ウーロン茶もツバキ科の茶葉から作られますが、強い抗酸化作用があるエピガロカテキンガレートは緑茶には多く含まれます。緑茶カテキンの含有量は茶葉の8~15%で、上級煎茶に多く、上級の玉露や番茶では少なくなっています。

カテキンは薄い黄色で、お茶の色の緑色は葉緑素(クロロフィル)の色素です。茶葉は乾燥しているときには酸化しないものの、お湯を注ぐと酸化が始まり、30分ほどで酸化が大きく進みます。30分以上が経過してから煎れたお茶は酸化したものを飲んでいることになり、カテキンの抗酸化作用が大きく弱められることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕