健康アナリスト5 健康の助言者の役割

健康や医療に関する正しい情報を入手して、理解して活用する能力である健康リテラシーの向上が、健康づくりの重要な要素になると言われても、個々が健康リテラシーを高めるのは、そう簡単なことではありません。

自分で判断して、判断したとおりに自分で実施するのは限界があることから、メディア情報や信頼のおける人(と思っている人?)の情報や指導を信じ込んでしまうところがあるのが普通のことですが、それは頼るべき人の選択が正しかったのか、ということにもつながっていきます。

健康を実感するための自主的な活動には、その根幹となる情報を提供してくれる存在、その情報を分析・選択して伝えてくれる存在が大切になります。

正しい情報の選択、実践、継続のためにはガイドライン、中心となるメンバーと、伴走する存在が必要であり、その存在を私たちはメンターと呼んでいます。

メンター(Mentor)は助言者を意味します。指導者のように絶大な権限や知識、情報などを振りかざすのではなく、あくまでもサポーターとして支える立場です。

そのメンターは、初めこそ外部から迎え入れたとしても、活動が進むにつれて活動の主軸となる方々が自らメンターになっていくことで、そのためには初めのうちはインプットが必要になります。

学び続けるインターン(intern)のようにメンターとなることを目指すということで、これを示すためにメンターン(Mentern)との造語を使っています。

健康分野の研究は、常に進歩を遂げ、更新も繰り返されているだけに、古い情報は“間違い情報”にもなりかねません。たとえ、メンターとしての地域を確立したとしても、常にインターンのように情報を収集し続け、情報を分析することは必要です。

それを自らができないのだとしたら、自らをメンターンと認識して、広く情報を収集・分析できる別の立場のメンターを求めるべきだと考えます。それこそが健康アナリストとしての存在価値だと強く認識しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕