SELME14 アドバイスの専門職の必要性

健康分野のアドバイザーは、栄養、運動、保健などの世界で、さまざまな資格認定が行われています。その多くの分野に関わるアドバイザーとしてサプリメントに関わる資格認定も行われています。

有名なところとしては、日本臨床栄養協会のNR・サプリメントアドバイザー、日本健康・栄養食品協会の食品保健指導士、日本食品安全協会の健康食品管理士などがあります。この3つだけでも2万人以上の資格認定者がいます。

異なる資格であるのに、なぜ資格認定者を合算しているのかというと、どれも厚生労働省の通知に基づいて認定教育が実施されているからです。その通知は、「保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成に関する基本的な考え方について」で、2002年に発表されました。

保健機能食品等というのは、いわゆる健康食品、サプリメントと呼ばれるものを指していますが、これらを指導するアドバイザリースタッフを養成するのは、資格認定者のアドバイスによって自分に適した保健機能食品等を教えてもらえるだけではありません。

指導を受けて選択をしているうちに、自分で適したものを判断して、体調の変化に合わせた最良のものを選んで使えるようにすることを目指して、まずは指導者の養成教育が始められました。

そのときから20年以上が経過して、実際に的確なものを選べるようになったのかというと、そうではありません。自分の状態に合った素材を知り、それが適切に組み合わされたものがわかり、商品としても正しいものであるかを知ることは、ほとんどの人はできていません。

アドバイザリースタッフの指導によって、適した食品を購入することができたとしても、その摂取タイミングを知ることもできません。摂取タイミングが違っていると、ほとんど吸収されなくなるような成分もあるのです。

いつ摂るのが最も吸収率がよいのかを販売者が消費者に伝えることは法律で禁止されています。摂取タイミングを表示してよいのは医薬品だけです。そのために、効果のないタイミングで摂るという無駄なことをしている人が多いのです。

それだけに、知りたいことを的確なアドバイスをしてくれる専門職が必要になるわけですが、現状では実際のところを知らない専門職が多く存在しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕