運動による筋肉の強化は、計算式的には「強度×時間」というのが原則で、強い負荷がかかる運動を短くやっても、弱い負荷の運動を長くやっても同じ結果になると考えられることがあるのですが、そのようなことはありません。
強い負荷がかかる運動は、無酸素運動に使われる白筋が主に刺激され、瞬発力を発揮するので、短時間の運動でも強化することができます。弱い負荷を繰り返す運動の多くは有酸素運動に使われる赤筋が主に刺激されます。
筋肉を太く、強くするためには白筋が刺激される運動が必要なので、弱い負荷で長時間をかけても、期待通りの結果は得られにくいのです。だから、筋肉強化のためには短時間でもよいので、強い負荷をかけることが必要というわけです。
毎日30分の運動をするのか、それとも2日に1回、60分の運動をするのかという選択もあって、1日置きに運動をすることを考える人もいます。強度と時間はイコールであっても、毎日続けるほうが筋肉を強化する効果があります。
といっても、運動選手のトレーニングのレベルの筋肉運動ではなくて、激しい筋肉運動は筋肉が傷つけられて、その回復に時間がかかるので、途中で休みを入れることで強化される“超回復”が採用されています。
“超回復”については次回に説明しますが、毎日の筋肉運動が筋肉を強化して、その強化された筋肉を落とさないようにする方法となります。
筋肉の細胞である筋繊維は生まれたときから数が変わらず、何歳になっても強化することができるので、今日は休んでも明日2倍やればよいとの考えも出てきそうです。しかし、それは年齢を重ねた人で運動をしたがらない人に対して言うことであって、筋肉強化を目指すなら毎日の運動習慣がすすめられます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕