睡眠ガイド29 適度な運動習慣を身につける2

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「運動、食事等の生活習慣と睡眠について」の各項目の後半を紹介します。

生活活動:日常生活における労働、家事、通勤・通学など
買い物・洗濯・掃除などの家事、犬の散歩、こどもと遊ぶ、運動・通学・階段昇降・荷物運搬・農作業など仕事上の活動

運動:体力の維持・向上を目的に計画的・意図的に実施する活動
ウォーキング(歩行)などの有酸素運動、エアロビクス、ジョギング、サイクリング、太極拳、ヨガ、スポーツ、筋力トレーニング、余暇時間の散歩

成人では、中強度以上の身体活動(有酸素運動や筋力トレーニングなど)をできるだけ長く行うことが、睡眠改善に有効です。余暇に積極的にからだを動かすと不眠のリスクを下げることが期待できます。

高齢者では、中強度以上の有酸素運動、筋力トレーニング、ゆっくりとバランスをとりながらからだを動かすヨガなどの運動が睡眠改善につながります。1日60分未満でも週に複数回の習慣的な運動で、入眠潜時の短縮、睡眠の増加、主観的睡眠の質改善が報告されています。

妊娠中の女性では、医師に相談しながら身体に負担の少ない低〜中強度のウォーキングやマタニティスイミング、ヨガなどを1日20〜60分程度、週に1〜3回を目安に行うことで、主観的な睡眠の質が改善されることが報告されています。

更年期の女性では、ヨガなどの運動が主観的な睡眠の質を改善させることが報告されています。

不眠症の人は、有酸素運動やヨガ・ピラティスなどの運動が閉塞性睡眠時無呼吸がある人は有酸素運動や筋トレが有効といわれています。これらを含む中強度以上の運動を主治医と相談しながら習慣的に行うと、睡眠時間の増加や主観的な睡眠の質の改善につながると考えられます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕