これまでの健康診断では判断できないことがあり、新たな基準を持って、より健康度を高め、よい結果を導き出す働きかけが、さまざまなところで進められています。ここで健康診断と言っているのは、いわゆる法定健診のことで、そこで抜けていることは複数あります。
その一つとして歯科健診があげられています。法律で定められている法定健診に歯科健診を加えることで、企業内の健康度が高まり、仕事の成果が高まり、離職率が低下したという報告は数多くあります。
法定健診は、労働安全衛生法で義務づけられた定期健康診断のことで、雇入れ時と年に1回の実施が事業者には義務づけられています。また、企業などで働く人は年に1回の定期健康診断の受診が義務付けられています。
法定健診もオプションの歯科健診なども企業が個人の健康度を知って健康施策を立てていくことに役立てることができると同時に、健診の結果を知った個々の人が自分の健康状態に気づき、改善していくことも期待されています。
「期待されている」と表現したのは、実際には個人の健康度の向上につながっていないことが見られることが案外と多いからです。自分の身体の状態を知ることによって、より健康になろうとするモチベーションを高めるためには、これまでとは違うアプローチが必要です。
そのアプローチとして実施しているのが身体年齢測定と食生活チェックです。身体年齢測定は簡単な測定結果によって現在の状態を年齢で表示するもので、実年齢の差を知って、実年齢との差を縮めていく方法、実年齢よりも若くなる方法をアドバイスするものです。
また、食生活チェックは1週間に食べているものを回数でチェックすることで、食傾向を把握して、個人の身体状況や生活パターンに合わせて、よりよくなるための改善法をアドバイスしていくものです。
法定健診などは年に1回が原則で、その間に実施しようとしたら個人の判断、個人の負担ということになります。また、健診を受けても、何を改善してよいのかがわからないと、自ら改善していくこともできず、そのために企業などが改善のために何をしてよいのかがわからないということにもなっているのです。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕