日々修行74 ダイエット情報の量と質

関心があること、新たに得た情報は記憶に残りやすく、これは大切なことではあっても、数が多くなりすぎると苦しい状態にもなるということを前回(日々修行73)書きました。

ダイエット情報も同じようなところがあって、情報を多く取り入れるようになると、それが自分を悩ませることにもなります。

ダイエット関連の講習をして、受講者と交流していると「メディアのダイエット情報が増えている」「以前よりもよいダイエット情報が増えてきた」との声が聞かれます。これは今に始まったことではなくて、同じようなことは別の場面で何度か話をしてきました。

ダイエットについて学んだタイミングで、テレビや雑誌、ネット情報などでダイエット情報が増えるということは、ほとんどありません。絶対にないと言い切ることはできないとしても、学んだタイミングで情報が増えるということはありません。

関心が強くなり、関連する用語が記憶に残っていて目からも耳からも入ってくるようになった、ノウハウが理解できたことでより深い情報が飛び込んできるようになった、ということがほとんどです。

これを“奇跡”と感じて、私のダイエット講習を奇跡呼ばわりする人も中にはいるのですが、これは学んだ結果であって、その人にだけ特別な奇跡が起こっているわけではありません。全員に起こっていることで、それに気づくかどうかの差ではないかと考えています。

このようなことが起こるかどうかは、本人の学ぶ姿勢や、どれだけ学んだかということではなく、情報の質が重要になります。質が高い情報(裏付けや情報源の信頼度など)であれば、多くの人に特別な記憶として残ることができます。

これは質の高い情報であればよいということではなくて、情報を選択して受け入れることができる能力が必要になります。正しい情報を見極め、その中から自分に合ったものを選び、続けることができて成果を上げられるかを見抜く能力のことで、これは「健康リテラシー」と呼ばれています。

健康リテラシーを高めることが重要であると講習などで伝えていますが、そもそも正しい情報を発信していなければ、せっかくの健康リテラシーを発揮することができなくなります。

その考えをもって、メディカルダイエットの情報は、常に最新情報を入手して、分析をして、発信をしています。これを継続することは、どこまで続くかわからない道を休むことなく歩み続ける修行の世界そのものではないかと感じています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕