厚生労働省は「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。その中の「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」の「運動後の注意」を紹介します。
〔運動後の注意〕
運動を急に中止すると心拍数や1回排出量は急速に減少し、筋ポンプ作用が働かなくなることで静脈還流が阻害されます。
一方、血管拡張因子などの働きにより末梢、特に活動筋の血管収縮は維持され、総末梢抵抗は急激に低下し、血圧低下が誘発されます。
不整脈が誘発されることもあります。
運動後に低・中強度の動的運動を継続することで、心拍数や1回排出量、静脈還流量の急激な減少を抑え、血圧低下を予防できます。
ある程度の強度の運動を行った後は、5〜10分ほどクールダウン(整理運動)を行う必要があります。
クールダウンの目的を要約すると、次の3点になります。
①疲労回復の促進
②運動直後のめまいや湿疹の予防
③慢性障害や筋痛の予防
翌日に疲れが残るかどうかは、運動強度や運動量を考えるときの重要なポイントとなります。翌日の日常生活に支障が出るような疲れが生じるときは、強度や量が過剰となっています。まずは休養をとり、次回からは運動強度・運動量を控え目にするなどの調整が必要です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕