睡眠ガイド41 睡眠と嗜好品について・よくある質問と回答

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠と嗜好品について」の「よくある質問と回答」を紹介します。

〔よくある質問と回答〕
Q 夜にコーヒーを飲んでいなくても問題なく眠れるのですが、本当にカフェインは睡眠に影響するのですか?

A カフェインの代謝能力には個人差が大きく、微量でも睡眠に影響する人から、多量でもあまり影響がない人まで様々です。また、入眠に問題がない場合でも、睡眠時間の短縮や深睡眠の減少は多くの人にみられるため、注意が必要です。

Q 仕事上の理由で夜にお酒をよく飲むのですが、睡眠に悩んだことはありません。飲酒を続けても良いでしょうか?

A 少量の飲酒であれば、眠る前にはアルコールやアセトアルデヒドの多くは代謝されます。しかし、多量飲酒では高率に睡眠に悪影響が生じます。また、アルコール代謝能力には性差・個人差があり、加齢によってもアルコール代謝能力は低下するので、飲酒量には注意が必要です。

Q お酒を飲んで眠っていますが、やめると眠れません。どうすれば良いですか?

A 眠るために飲むお酒(寝酒)は睡眠に強く悪影響を及ぼします。毎日寝酒を続けている場合は、急にやめると離脱等によって不眠となることがあります。週単位で徐々に量を減らしていくか、あるいは医療機関で相談しながら断酒すると良いでしょう。

Q コーラタイプの飲料にもカフェインが入っていると聞きましたが、夜は飲まないほうが良いですか?

A カフェインを含む代表的な飲料は、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、コーラタイプの飲料、エネジードリンク、一部の清涼飲料水などが挙げられます。こどもはカフェインに対する感受性が高いため、大人よりも摂取量に注意する必要があります。
例えば、カナダ保健省ではカフェインの摂取制限量を、4〜6歳は1日当たり最大45mgとしており、13歳以上の青少年については、1日当たり2.5mg/kg以上のカフェインを摂取しないことを推奨しています。夜だけでなく、1日を通してカフェイン飲料をとりすぎないようにしましょう。
最近よく飲まれるようになったエナジードリンクの中には、コーヒーの5倍近いカフェインが含まれた商品も存在しますので、より注意が必要です。カフェインレスの麦茶や水を上手に利用するとよいでしょう。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕