日々修行98 ポールを用いたウォーキングの種類

ポールを用いたノルディックスタイルのウォーキングは、日本で初めてオリジナルの方法を生み出した日本ウオーキング協会の元会長との付き合いがあり、また日本人で初めて国際ノルディックウォーキング協会のナショナルコーチの資格を取得した方(霞が関のお役人)と知り合い、その推移を見続けてきました。

そのナショナルコーチは、私のノルディックウォーキングの師匠で、2種類あるポールを用いたウォーキングのうちの北欧式の歩き方を学ばせてもらいました。

ノルディックスタイルのウォーキングは、2本のウォーキングポールを用いて歩行するものを一般に指していますが、日本ではポールの使い方によってポールの先端のゴムパッドとグリップの形状が異なった2つのタイプが使われています。

1つは発祥地フィンランドのノルディックウォーキングの流れを忠実に継いでいるもので、ポールを(進行方向)後方の地面に突いて押し出し、推進力を生み出して運動効果を増大させるウォーキングで、ゴムパッドは45度ほどの角度がついた形となっています。

また、ポールが大きく後方に放されることがあることから、グリップは手を離しても使えるようにグリップにストラップが付いた形となっています。このタイプのポールを用いたウォーキングが、いわゆるノルディックウォーキングと呼ばれています。

もう1つは一般にポールウォーキングと呼ばれるウォーキング法に使われるもので、ポールを身体の前方の地面に突くことによって安定的に歩くことを基本にしたウォーキングです。これは日本が発祥の地です。

ゴムパッドは丸い形状で、地面の前方から横(体側)にポールを突くことでグリップが手から離れないことから、グリップのみを握るか手をストラップに差し込む形状となっています。

これらのことから日本国内では、それぞれの団体が使うポールを分け、指導法も異なっていたため、ノルディックウォーキングを始めようとする人にとっては、どのようなポールを選べばよいのか、どのような歩き方をすればよいのかといった疑問が生じ、混乱も招いていました。

私は、両方を経験してきて、どちらのよさもわかってきたことから、まるで流派の争いのようなことは避けるべきとの考えをしています。それぞれの人が目的に合った歩き方ができるものを選ぶことができて、継続できるものを選択する、そして目的や身体の状態が変化したら、それに合わせて替えるのがよいとの考えです。

ポールに合わせて歩くのではなくて、歩く人に合わせてポールを替え、歩き方も変えるということでよいのかと思っています。それもあって、私は、どの団体にも所属しないで、健康的に歩くことを望む人に合わせた方法を伝えるようにしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕