速歩と普通歩行を繰り返すインターバルウォーキングについて前回(日々修行102)取り上げたのは、高齢者の筋肉強化の効果について説明するためでした。
これは後追いの効果のようなもので、インターバルウォーキングはエネルギー代謝を高めて、余分な体脂肪を代謝させるためのものとして研究が進められてきました。
速歩は無酸素領域の運動となる歩行で、普通歩行は有酸素運動に分類されています。速歩と普通歩行の繰り返しは、無酸素運動と有酸素運動を繰り返すことになります。
無酸素運動と有酸素運動の繰り返しというと、ジムやフィットネスクラブなどで行われているのはサーキットトレーニングと呼ばれている方法です。これは無酸素領域の運動としてマシンを使い、有酸素運動としてはジョギングを行っています。
女性向けのフィットネスクラブで、それぞれ30秒ずつ繰り返すものもありますが、施設のオーナーから普段でもできる方法を紹介できないかとの相談があり、そのときに教えたのがインターバルウォーキングです。
無酸素領域の運動では筋肉に多くの酸素が取り込まれますが、その後に有酸素運動をすると筋肉が酸素を多く使って、脂肪の代謝が盛んになります。筋肉の赤筋は脂肪酸をエネルギー源としているので、速歩と普通歩行を切り返して歩くことによって、体脂肪を減らしていくことができます。
フィットネスクラブで30秒ずつ繰り返すのは、30秒以上の無酸素運動によって疲労物質の乳酸が作られるので、その前に切り替えるという説明がされています。無酸素領域の運動で乳酸が多くたまっても、そのあとに有酸素運動をすると乳酸がエネルギー源として使われるので、何も30秒にこだわることはありません。
インターバルウォーキングの場合は、速歩と普通歩行のどちらを先に始めてもよいのですが、最後は有酸素運動の普通歩行で終わるようにします。
これを実施しているおかげで、筋肉の低下を防ぎながら、余分な体脂肪がたまらないようにすることが(今のところは)できています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕