「昭和100年」16 通信環境の乱れ

日本のコンピュータシステムをコントロールする基本となるデジタル時刻が昭和の元号の2桁表示をベースに構築されていることから、スムーズに2025年を迎えることができるのかというのが「昭和100年問題」の根幹です。

正確に更新して3桁に移行できるのか、それとも3桁目の1が切り捨てられて00になるようなことが起こるのかは、そのときになってみないとわからないということから、「昭和100年」をテーマにしたコラムを書き始めました。

「昭和100年問題」が問題ではなく、現実となったときには、電気で動くものは、すべてが影響を受けることになるわけですが、その前触れというのは、その時になってみなければわからない、多くの人が気づくことはないということです。

ところが、その中でも前触れとして起こっていると指摘されているのは通信環境の乱れで、現実的に起こっているのはSNSの不調です。

SNSは、Social Networking Serviceの略で、日本語的に表現すると「社会的なネットワークを築くためのサービス」というところです。一般にはスマートフォンを用いた情報交換のシステムという感覚で、SNSの不調は元々のシステムどおりに動かないことを指しています。

ネットワークに参加するために、友達申請をして承認されることが必要で、これができないということであれば故障なり、不具合ということになります。

私が経験していることでは、自分から友達申請することはできなくなっていて、友達申請を承認しても、自分からは通信をすることができなくて、申請した人からのメッセージがないと通信できないという状態です。

別のSNSでは、友達申請はスムーズにいくものの、急につながらなくなることがあり、不通期間は3〜7日も及びます。

こういったトラブルを解決したくて、運営会社に連絡をしようにも、SNSのシステムの中で問い合わせできる仕組みにはなっていません。問い合わせ窓口の電話もFAXもメールアドレスも明らかにされていないので、原因も対処法を聞くことはできません。

「あまりに会員数が多いことから、対応するのは不可能」といったことが、ほとんどのSNSの立場です。ということで、現在のシステムに不具合が起こっても、何も対応してもらえない状況が、もしも「昭和100年問題」が起こったときには、解決されないまま受け入れるしかないということになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕