「腸内細菌は善玉菌と悪玉菌に大きく分けられる」と説明されることがあるのですが、それ以外に日和見菌が存在しています。腸内細菌の健康的な割合は「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」とされています。
このことをあげて“新常識”としてメディアで伝えられることがあるのですが、このことは40年前には知られていることでした。そして、何度も伝えられてきたことでもあります。
また、悪玉菌は多くなりすぎると健康維持に悪い結果をもたらすことになると考えられがちですが、腸内に存在していないと困るものというものでもあります。
腸内細菌は腸内に棲息する細菌のことで、腸内には1000種類、1000兆個を超えるとされています。種類のほうは数えることができても、数は推測数であって、以前は100兆個以上とされてきましたが、研究が進むにつれて増えてきました。
善玉菌と悪玉菌が異なる働きのように説明されることもあるものの、善玉菌も悪玉菌も細菌としてやっていることは同じです。それは栄養源(エサ)を取り入れて、代謝を起こして、代謝によって作る出された老廃物(代謝物)を外部に排出することです。
代謝物が人間の健康にとってプラスとなるものを排出する細菌を善玉菌、マイナスになるものを排出する細菌を悪玉菌と呼んでいるだけです。
プラスになる代謝物は酸性で、酸性環境で増殖する善玉菌を増やしやすく、マイナスになる代謝物はアルカリ性で、腸内の酸性度が低下することで悪玉菌が増えやすくなります。
つまり、善玉菌が多くなると善玉菌が増えるようになり、悪玉菌が多くなると悪玉菌が増えるようになるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕