肩書きは企業や団体においては仕事の内容と直接的に関わるもので、通常の企業では出世して肩書きが上になるほど給与・報酬が高まっていくのが普通のことです。
ある放送局の記者会見(謝罪会見)で並んでいたメンバーは肩書きどおりの並び順と発言をしていました。
その肩書きは会長、副会長、社長でしたが、その下に副社長、取締役、局長、本部長、部長、次長、課長、係長と続き、その間に副や次が肩書きにつく方々もいて、これを見れば上下関係の判断はつきます。
それが今では室長や代理、代行、補佐、主席、主幹、主査、席付、中には副長という肩書きもあって、それらの方々の中から誰に話せばよいのか(誰が偉いのか)わからないということも普通に起こるようになっています。
そのような肩書きの中で仕事をしてきた人が、退職をして肩書きが消えると、それまでの肩書きを名乗ることもできなくなります。これは公式での話で、プライベートでは「元○○」を使っている人も少なくありません。
それくらいに、肩書きは地位や立場を示すもので、それぞれの人のアイデンティティにもなっています。これがなくなることへの寂しさは、その後の生き方にも影響をしてきますが、それを埋めるもの、現役時代と変わらない、場合によっては現役時代を上回る自信と評価につながることがあります。
それは新たな世界での立場と役割を示す肩書きです。その新たな世界は、これまで務めてきたこと、趣味など仕事とは別に実践してきたことの先にある“セカンドステージ”です。
この具体的なことについては次回(セカンドステージ45)、例をあげて書くことにします。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕