利き手に関係するのは右脳と左脳のバランスで、右利きは左脳が優位に働き、左利きの人は右脳が優位に働いていると言われます。
右脳の働きは男性ホルモンのテストステロンによって影響を受けることが知られています。また、男性ホルモンのアンドロゲンが左脳の発達を遅れさせるという研究もあり、男性は左利きが現れやすくなっています。
これを右利きに矯正しようと強制することは男性のほうが脳の負担が大きくなることを示しています。
左利きの割合は世界的には10%ほどとされていますが、日本では11%と少しだけ多くなっています。左利きであっても文字は右手で書くという指導が、かつては行われてきたことから、今から50年ほど前は左利きの割合は6.5%となっていました。
この差は、強制されて、もしくは矯正されて文字が書きにくい状態で書き続けてきた人ということで、脳の機能と使う手の動きが合わないまま苦労をしてきた結果、それが学習の状況にも少なからず影響を与えてきました。
左利きは右脳の働きが優れているとも言われますが、右利きの95%が左脳で言語系の処理をしているのに対して、左利きでは75%が左脳で処理をしていることが研究によって明らかにされ、あまり違いがないことがわかっています。
右利きは文字を書くときに左脳だけで処理をしています。左利きは左手を動かして右脳を使いながら左脳で言語処理をするため、処理に時間がかかります。
通常では、時間的な問題はほとんど関係ないものの、学習障害があると処理の時間が長くかかるようになり、これが書字に影響を与えることにもなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕