業苦楽13 相続放棄の知識と情報収集

相続に関する話として、亡くなった人の預金は葬儀代に使うことはできるものの、それ以外は相続税の対象になることを前回(業苦楽12)書きました。

相続税の対象になるといっても、葬儀代を多く見積もっていて、それほど金額面でオーバーしなかったら、相続税といっても大きな差にはならないのが普通です。もちろん、残された財産の内容によって違った展開になることはあるのですが。

亡くなった人の預金を余分に引き出すことによって問題になるのは、このことではなくて、大事な権利が失われることになることです。相続の対象になるのは財産に関する権利だけでなく、債務(簡単にいうと借金)も引き継ぐことになります。

債務が多い場合には、相続放棄をして、債務から逃れる方法もあります。財産の相続はできなくても、債務に追われることもなくなります。

ところが、亡くなった人の預金を葬儀代以外に引き出すと、その引き出した人は相続放棄ができなくなります。

そのようなことを知っていれば、亡くなった人の預金に手をつけることなしに、葬儀代を支払うことを選択するはずです。

親戚の人が亡くなっても、相続できるわけでもないので遠い話と思っていたら、債務が身にかかってきた人がいます。その方から直接聞いたことで、直接的な遺族(子ども)が相続放棄をしたことによって、亡くなった方に近い故人の弟に債務の請求がきたという話です。

子ども全員が相続放棄をしたことによって、相続順位が子どもの次であるということで、いきなり債務の相続の矛先が向いてきたということです。

相続放棄の期限は相続の発生を知ってから3か月以内と定められています。

その期間に直接の遺族のところに出向くなりして、相続放棄のことを把握していれば、自分の相続放棄ができたのに、それができなかったために追い込まれることになった(その方は自己破産をすることになった)ということでした。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕