食事摂取基準22 身体状況調査

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、身体状況調査を説明しています。

身体状況の中でも体重とBMIは、エネルギー管理の観点から最も重要な指標であり、積極的に用いることが勧められます。

食事改善を計画して実施した結果を評価する場合には、BMIの変化よりも体重の変化の方が数値の変化が大きいため、鋭敏な指標となります。体重の減少または増加を目指す場合は、体重を定期的・継続的に計測記録して、16週間以上の追跡を行うことが勧められます。

体格の指標としては、この他に腹囲や体脂肪率などがあり、必要に応じて利用することが望ましいとされています。

〔臨床症状・臨床検査値の利用〕
栄養素摂取量の過不足の指標として、臨床症状・臨床検査値が利用できる場合があります。

例えば、鉄欠乏性貧血における血中ヘモグロビン濃度などの血液指標や月経のある女性における経血量、血清LDLコレステロールやアルブミンなども利用可能です。

しかしながら、臨床症状や臨床検査値は、対象とする栄養素の摂取状況以外の影響も受けた結果であるため、慎重な解釈と利用が望まれます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕