2025年4月1日から定年退職年齢が65歳に引き上げられ、これが義務化されました。定年退職をしたら、もう前期高齢者となります。働く意欲がある人の場合には70歳までの雇用が努力義務とされました。
企業や団体などで働いている人は、いつが現役引退になるかは他の人が線引きをしてくれるので判断がつきやすいのですが、雇われたことがない私にとっては、引退のタイミングがピンとこなくて、現役引退の時期を、ずっと考え続けてきました。
本人が「ヤーメタ!」と言えば、その時が引退というのはスポーツ選手などだけに限らず、いわゆるフリーランスや独立事業者は「いつ」とは言い切れないところがあります。
その目安となる年齢を、平均寿命と健康寿命の差から考えています。平均寿命は、一般的な印象としては「何歳まで生きられるか」ですが、実際とは違っています。平均年齢は、正確に表現すると0歳の平均余命であって、「今年、生まれた人が何歳まで生きることができるのか」という推定値です。
生まれた時の社会状況、経済状況などが、ずっと続いた場合に、どこまで生きることができるのだろうという推定値(希望的観測)です。社会状況によっては、長くなることもあれば、逆に短くなることもあるわけです。
一般に平均寿命と呼ばれる0歳の平均余命は、5年ごとに推定値が計算されています。
最新の調査(2023年)では、男性の平均余命(0歳児)は81.90歳です。女性は87.14歳と、5歳以上の差があります。
70歳の平均余命は男性では15.65年です。70歳の(私のような)人は、平均で85.65年となります。昭和30年当時の男性の平均寿命は63.60歳でした。
この年に私は生まれました。今から比べると短くも感じるものの、これが70歳を超えたのは昭和50年のことでした。
長生きをしていればよいということではなくて、健康で長生きをする健康長寿が求められています。その健康長寿を示す数値として用いられているのは健康寿命です。介護や医療に頼ることなく、自立して暮らすことができる年齢の平均で、最新調査(2022年)では男性が72.57歳でした。
平均寿命(81.90歳)との差は9.33歳でした。以前から約9年と言われていて、それと違いがない数値でした。70歳の男性の平均である85.65年から平均寿命の差を計算すると76.32歳となります。
70歳になったばかりの私では、あと6.32年という計算になり、あと6年半しか元気で過ごすことができないことになります。
年齢ごとの健康寿命は、平均寿命のようには計算されていないので、詳しいところはわからないものの、ひょっとしたら、もっと現役生活が延びることが期待されているので、今は80歳が目指すべきところから思っているところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕