セカンドステージ52 他人が決めた仕組みからの脱却

新たな活躍のステージを考えるとき、これまでの仕事の経験と実績、得意分野や人脈を活かそうとするのは当然のことです。もちろん、これまでとは違ったこと、場合によっては逆のことに挑戦しようとする人がいるのは承知しています。

本人としては大きな変革をするつもりで、周囲が驚くような行動の決断であっても、看板を変えただけと見られることがあります。それでは、せっかくの決断が活かされないことにもなります。

そう思われてしまうことが多いのは、仕組みや組織体制が同じであった場合です。

大きな組織、国や地方自治体などの中の一部で働いてきた人が、独立して活動するのは、よく見られることです。「鶏口となるも牛後となるなかれ」は素晴らしい発想で、過去に縛られていたままでは、せっかくの能力が活かされないということも事実です。

その鶏口を目指していたはずなのに、思いと違う結果になる要因として多く見受けるのは、能力が発揮できなかった仕組みや組織体制を引きずっていた、本人としては変えたつもりであっても、よく見ると同じ仕組みなどを採用していたということです。

初めは違ったことをしていたのに、思ったように進まないことがあると、ついつい過去の実績などに近付いていたということも少なくありません。

他人が決めた仕組みから脱却するという考えを持って、自分の変化が脱却しているのか、それとも前の世界に近づいているのか、それを考え続けること、確認することも「セカンドステージ」を確固たるものにする場合には大切なことだということを伝えるようにしています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕