やせた分の脂肪の重さ

内臓脂肪が蓄積していることは外見からわかります。腹囲のサイズが大きくなるということは、それだけ内臓脂肪が腸の周りに蓄積している証拠です。腹部が出るほど内臓脂肪の量が多いことがわかるわけです。しかし、脂肪を目にしているわけではないので、なかなか危機感が湧いてこないという人もいます。
太らない料理をするときに、肉についている脂肪を切り落として赤身の肉だけを使うことがあります。この切り落とした脂肪が1kgもあれば、それを見せるということもできるのでしょうが、見本で見せるのは難しいかもしれません。以前に、病院給食の食材として肉の脂肪を切り落としたものを見せてもらったことがあります。この脂肪の1kgの容積を調べたところ、1110㎤(立方センチメートル)となりました。赤身肉と脂肪の重量を比べると、平均的には肉が1に対して0.8、つまり80%の重量なので、容積にすると20%ほど脂肪のほうが多くなります。
これでもイメージしにくいので、ペットボトルで比べてみると、水の比重は1であるのに対して脂肪の比重は0.9なので、1000mlのペットボトルよりも10%ほど多い量ということになります。ダイエットに成功して体脂肪を10kgも落とした人がいると、ペットボトル11本分の容量となります。
落としたいのは体脂肪ですが、脂肪で計算すると間違いやすいのはエネルギー量です。脂肪のエネルギー量は1g当たり約9kcalあります。しかし、体脂肪は水分が20%含まれているので、1g当たりでは7.2kcal、1kg当たりでは7200kcalとなります。1日の摂取エネルギー量を男性の2400kcalとして計算すると、3日分の食事のエネルギー量と同じことになります。運動で2400kcalを消費するとなると、マラソンは1時間で1000kcalの計算なのでフルマラソンを1回やれば1日分の食事量と同じになります。1日で体脂肪を1kg減らそうとしたら1日にフルマラソン3回分の運動という恐ろしいことになります。
これだけの運動するのは実際には不可能なことなので、運動だけでなく、食事だけでなく、両方を取り入れることになります。それでも、なかなか効果が出にくいので、私たちは運動と食事のタイミングによって効果的に体脂肪を燃焼させる方法であるメディカルダイエットを採用しています。このタイミングによるダイエット法は、インターバルウォーキング指導者の講習テキストで詳しく紹介しています、また、日本メディカルダイエット支援機構が認定をする通信教育の中でも目玉のテクニックとして紹介しています。このサイトの「メディカルダイエット」の中でも一部紹介しています。また、ダイエットSNS最大級の「ダイエットクラブ」のラボにも掲載されています。
簡単に説明すると、空腹時に運動をすると血液中のブドウ糖が不足していることから筋肉の中のグリコーゲンを分解してブドウ糖として使われています。この後に食事をすると、肝臓で合成されるグリコーゲンが増えて、その分だけ血糖値を上昇させるブドウ糖が減ります。血糖値に反応して膵臓から分泌されるインスリンには肝臓での脂肪合成を進める作用があるので、血糖値が高くなるほど太りやすくなり、血糖値が高くなりにくいほど太りにくくなるということです。