153 1日1回の糖質制限食なら昼食か夕食か

食事のときに糖質が含まれるご飯、麺類、パンなどの糖質制限をすると、エネルギー源が不足することから、二つの変化が起こります。一つ目は、すぐにエネルギーになるブドウ糖が不足することから脂肪細胞に蓄えられた脂肪を分解してエネルギーとして使われることです。二つ目はブドウ糖不足から血糖値が上がりにくく、インスリンの分泌量が少なくなることから肝臓で合成される脂肪の量が減ることです。
自律神経は興奮系の交感神経と抑制系の副交感神経の二つのルートがあります。興奮系はエネルギー代謝を高め、蓄積された脂肪がエネルギーとして使われるほうに働きます。これは自動車にたとえるとアクセルを踏んだときに当たります。抑制系は脂肪の燃焼を抑え、逆に脂肪を蓄積させるほうに働きます。
昼食を食べる時間帯は自律神経のうち興奮系作用がある交感神経の働きが盛んになっていますが、インスリンは交感神経が中心になっているときには出にくく、ブドウ糖が不足した状態では空腹を感じやすく、夕食までもたなくなります。特に朝食の量が少ない人は空腹感が強くなるので、昼食に糖質制限は向いていません。
夕食を食べる時間帯は自律神経の副交感神経の働きが盛んになっていて、インスリンが出やすくなっています。このときにブドウ糖が少ないとインスリンが分泌しにくくなり、脂肪の合成を減らすことができます。血液中のブドウ糖が減って血糖値が低くなっていると空腹を感じやすくなりますが、糖質制限は糖質を減らしても、たんぱく源(肉類、魚介類、大豆製品)、食物繊維が多い野菜などは多めに食べてよいので、おなかを膨らませて空腹を感じにくくすることができます。こういった理由から、糖質制限をするなら夕食のほうが向いています。
糖質の中に含まれるブドウ糖は、生きていくためのエネルギーに使われ、活動のためにも優先的に使われます。それを超えた分が脂肪に合成されて蓄積に回るので、糖質のすべてが太る原因ではありません。昔から「腹八分目」といわれるように、20%くらい減らすことを目指します。
糖質を減らせば、肉を好きなだけ食べてもよい、というのが糖質制限を売り物にしているスポーツジムやダイエットスタジオで言われていることです。肉は脂肪が多く、脂身のように脂肪が多いところを取り除いても、赤身肉の中にも脂肪は含まれているので、食べすぎると太りやすいのは当たり前のことです。