ミネラルは、無機質とも呼ばれ、ビタミンと同様に身体の機能の維持や調整に欠かせない栄養素となっています。ビタミンと同様に少量で重要な働きをしますが、異なっているのは身体の構成成分となっているところです。
健康維持に必要なミネラルは16種類あって、1日の摂取量が100mg以上のものは主要ミネラル、100mg未満のものは微量ミネラルと呼ばれます。主要ミネラルはカルシウム、リン、イオウ、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、塩素の7種類で、微量ミネラルは鉄、ヨウ素、亜鉛、銅、セレン、マンガン、コバルト、モリブデン、クロムの9種類です。
ミネラルは主には小腸から吸収されますが、亜鉛の一部は胃から、ナトリウムの一部は大腸からも吸収されます。鉄はビタミンCとの組み合わせで、カルシウムはマグネシウムやビタミンDとの組み合わせによって吸収率が高められます。
ミネラルは吸収されたあと、肝臓に運ばれ、他の物質と結合するなどして、全身の必要とされる組織に運ばれます。それぞれの組織はミネラルが補われることによって、本来の機能が発揮されます。
それぞれの臓器・器官に必要なミネラルを見ていくと、胃は塩素、肝臓は鉄、銅、亜鉛、マンガン、脾臓は鉄、腎臓は銅、マンガン、筋肉はカルシウム、マグネシウム、リン、マンガン、鉄、銅、亜鉛、骨はカルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、マンガン、亜鉛、銅となっています。
ミネラルのうちマグネシウム、銅、亜鉛、マンガン、セレンは酵素の働きを補う補酵素として働きます。補酵素がなければ、酵素は本来の働きがすることができないだけに、非常に重要なものとなっています。
ミネラルには血液中や細胞の内外でイオンとなるものがあり、全身のイオンバランスを保つために使われています。