食品と健康食品は違うのか同じなのかということは、何について問われているのかによって返答が違ってきます。
10月1日から消費税が10%に増税となり、軽減税率が適用される食品は8%となりましたが、消費者には混乱があって、「健康食品は8%になりますか」という質問がありました。見た目は食品とは違うことからの疑問でしょうが、業界関係からも同じような質問があって、販売するほうがわかっていないのなら、消費者が混乱するのも仕方がないと感じたものです。
結論は、健康食品は食品なので8%のまま据え置きです。このことからいうと、食品と健康食品は同じということです。
健康食品は食品だと言われても、健康食品に消費者が期待するのは医薬品的な効果的です。実際に効果を体感したという人だと、健康食品は食品ではないという感覚になるのかもしれませんが、法律的には健康食品は食品であるので、医薬品のような効能効果を記載したり、表示することはできません。それなのに、効能効果を表示するような売り方をしていると、医薬品医療機器法によって偽薬の扱いとなり、法律違反として販売禁止、回収といった措置が行われます。法律に基づく監視指導マニュアルでは、効能効果を述べられるのは医薬品だけだということが示されています。
このような場合が、食品と健康食品が違うということになります。
食品は栄養成分を摂るだけでなく、おいしいさ(味、色など)も食感もあり、満腹感といった、さまざまな要素があり、これが選択の重要ポイントになります。それに対して健康食品は、味も食感もなく、満腹になることもありません。満腹になるほど摂ったら、これは摂りすぎで、過剰摂取の害も起こりかねません。こんな意味での違いもあって、この考えからすると食品と健康食品は違うということです。