日本メディカルダイエット支援機構が発達障害の支援に取り組んでいるのは、メディカルダイエットの研究が発達障害をきっかけに始まったという経緯があります。
小児肥満に対する食事指導のチームに加わったときに、通常の食事指導が通じない子どもがいました。今にして思うと、発達障害児と推定される割合とほぼ同じ10%くらいでした。
小児肥満は成長期に体脂肪のコントロールをしないといけないことから、通常の食事療法、運動療法が通じにくく、これを改善するために専門家の方々と考え出したのが食事と運動の組み合わせによる効果的な筋肉増強、体脂肪減少の方法で、これが組み合わせによる“無理なく無駄なく”のメディカルダイエットの基礎となっています。その効果を、さらに高めるために研究したのが食事と休養、運動と休養の組み合わせによる3種類の手法です。
ここでいう専門家というのは栄養だけでなく、運動、睡眠、入浴といった生理学に広く関わる研究者です。日本メディカルダイエット支援機構は、「健康情報メール」を毎週1回発信していますが、これは専門家の方々と情報共有するために始めたもので、今年中に500回となります。
ただでさえ通常の体脂肪コントロール法が通じにくい小児肥満に、発達障害が加わると、当たり前に食べ物を口に入れる、噛む、飲み込むという普通だったら気を使わなくてもよい、指導することがないというところから指導をしなければならないからです。それどころから基本的な栄養摂取のために食べてほしい食品、調理法が、そもそも受け入れられないということがあって、共通した指導が通じなくて、それこそ個別に献立を提供して、指導をしていかなければならないということが普通に起こります。
この対応こそが、発達障害対策の個人対応(パーソナルケア)の基本中の基本となっています。ここまで書いてきて、“発達障害”という言葉に今さらながら違和感を感じています。