発達障害児の親の支援にメディカルダイエット

発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違っているために、身体や学習、言語、行動において幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかない状態を指しています。成長するにつれて、自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じることがあります。発達障害は通常は生涯にわたって持続するものですが、その特性を本人や家族、周囲の人がよく理解し、その人に合ったやり方で日常的な暮らしや学校、職場での過ごし方を工夫することができれば、持っている本来の力が、しっかり生かされるようになると信じています。
中でも重要なのは親の理解ですが、発達障害を理解するだけでなく、どのようなことを実際に家庭で取り組めばよいのかについて母親に対して覚えてもらうようにしなければならないと考え、これにメディカルダイエットの手法を活かしてもらうように活動しています。日本メディカルダイエット支援機構は、運動による児童の発達支援を実施している特定非営利活動法人との連携で運動支援を行っていますが、私たちに頼りっきりになるのではなく、家庭にいる時間のほうが圧倒的に長いのですから、家庭で日常的にできることを伝えるようにしています。
運動と食事、運動と休養の組み合わせによるメディカルダイエットの手法は、基本的には運動による筋肉強化や機能向上、体脂肪の有効活用によるエネルギーの産生を目的としています。これによって通常はダイエットができるというところに行きがちですが、発達支援としては全身の機能のために筋肉を効果的に使って多くのエネルギーを作り出すことが始まりとなります。
運動による発達支援に通われる子どもの母親に、初めから組み合わせ理論を話しても伝わりにくのは承知しています。お母さん方が悩んでいるのは日々の食事のことで、発達障害によって極端な偏食がある場合には、その改善のための工夫や細かなテクニックを伝え、徐々に改善していくことに挑戦するようにしています。食べられるような食材に変えれば、調理法を変えれば偏食の弊害が改善されるというような単純な話ではなくて、食べる本人の感覚と反応を注視して一歩ずつトライアルします。
食事の改善ができるようになってから、組み合わせに取り組むので道のりは長く、どこまでも長く母親と寄り添うことが私たちの役目だと認識しています。