食べすぎたら翌日に量を減らせば大丈夫か

食べすぎてしまったら、その分を次か、その次の食事で減らせば調整ができて、体重が増えなくて済むというのは一般論としては正しいことです。中には、あまりに多くの量を食べたので、翌朝の食事は抜いてしまおうという発想をする人もいるはずですが、これは正しいこととは言えないようです。
摂取エネルギー量のことだけを考えるなら、今朝は何も食べないでおこう、飲み物だけにしようと考えることは仕方がないとしても、栄養素のことを考えたら、食べない、飲み物だけというわけにはいかないのが身体のメカニズムです。
細胞の中にあるエネルギー産生器官のミトコンドリアは、糖質(ブドウ糖)と脂質(脂肪酸)を取り込んで、酸素を使って代謝を起こして、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が作り出されます。その代謝のときにはビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂のすべては必要になります。この4種類のビタミンは水溶性で、体内で長く保持することはできません。
ビタミンB₁とビタミンB₂は24時間は保持されるのですが、ビタミンB₆とビタミンB₁₂は12時間ほどしか保持されません。朝食を抜いたらビタミンB₆とビタミンB₁₂が補われないために、代謝が充分に行われなくなってしまいます。だから、朝食を抜いてはいけないと言っているのです。
ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆は植物性食品にも動物性食品にも含まれているのですが、ビタミンB₁₂は動物性食品にしか含まれていないので、ベジタリアン式の朝食では不足してしまいます。ビタミンB₆とビタミンB₁₂は卵、牛乳、肉に含まれているので、昔から朝食の定番となってきたメニューは有効であることがわかります。
ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂が一つの食品から摂れないかと聞かれることがありますが、それに適したものを日本メディカルダイエット支援機構の理事長は朝食で飲んでいます。それは赤ちゃん用の粉ミルクです。もちろん哺乳瓶からではなくて、ぬるま湯で溶いてカップで飲んでいます。