ドライフルーツはダイエット食品になるのか

フルーツは甘さがあり、日本では古来より“水菓子”と呼ばれていたこともあって、スイーツの一つにあげてもよいかもしれません。フルーツを乾燥させて水分を80〜90%も抜いたドライフルーツは甘みが強調されて、スイーツと呼ぶのに違和感はありません。ドライフルーツは皮ごと乾燥させているので、皮に含まれている栄養素まで摂ることができます。フルーツは紫外線を浴びて、その皮には活性酸素に対抗する抗酸化成分が豊富に含まれています。
ドライフルーツはフルーツの水分が乾燥によって抜けている分だけ、重量当たりのエネルギー量は高くなっています。ドライフルーツの代表ともいえるプルーンは100g当たり237kcalと同じ重量のショートケーキ(344kcal)の70%ほどとなっています。ドライフルーツの中でもエネルギー量が高いパパイヤ(349kcal)やマンゴー(368kcal)はショートケーキを超えています。
ドライフルーツは甘いのに、パッケージの表示を見ると砂糖が使われているものがあります。ドライフルーツにするためにフルーツを乾燥させると水分が抜けすぎてパサパサの状態になりやすく、水分が多いフルーツほど水分が抜けると固くなって食べにくくなります。ドライフルーツは甘みが凝縮されるので砂糖などを加える必要はなさそうですが、実際には砂糖が加えられたり、シロップに漬けたものも少なくありません。これは一つには保存性を高めるためで、もう一つの理由は食感を軟らかくするためです。
糖分には水分を取り込む作用があって、糖分を多く使うほど乾燥させても水分の抜けすぎが起こらなくなり、軟らかな食感にすることができます。砂糖やシロップが使われたものには商品パッケージに表示することが義務づけられているので、裏側に記載された原材料表示を見れば確認できます。原材料表示は原材料のうち重量が多いものの順番に記載されるので、砂糖が上位に記載されているものは砂糖が多く使われていることがわかります。
フルーツの甘みはブドウ糖によるものより果糖のほうで、果糖はブドウ糖の1.2倍の甘みがあります。果糖には中性脂肪を増やす作用があり、ドライフルーツも多く食べると脂肪細胞に蓄積される中性脂肪を増やすことになってしまいます。