肝機能強化するためには、肝機能を高める成分を摂ることで対応できるとされています。肝機能強化のための成分であるオオヒレアザミ、コリン、シイタケ菌糸体、スクワレン、タウリンの摂取タイミングですが、食べたものによって吸収が抑制されるので、空腹時に摂ります。
オオヒレアザミは南ヨーロッパの地中海沿岸地域が原産のキク科オオアザミ属の2年草です。マリアアザミ、シリマリンとも呼ばれます。種子に含まれる成分のシリマリンには抗酸化作用があり、肝機能強化作用、消化作用、利尿作用があります。ドイツでは種子の抽出物が消化不良や肝炎のための医薬品として認可されています。
コリンは細胞膜や神経組織を構成するレシチンや神経伝達物質のアセチルコリンの材料となる物質です。血管壁へのコレステロールの沈着や肝臓の脂肪蓄積を防ぎ、血管を拡張して血圧を下げる作用があります。ビタミンB群に類似していて、肝臓でも合成されます。
シイタケ菌糸体はシイタケの胞子から増殖したのが菌糸体で、菌糸体から食用の子実体が作り出されるため、栄養が豊富に含まれています。シイタケ菌糸体エキスには生シイタケの約1500倍、干しシイタケの約150倍の栄養成分が含まれています。特有成分のエリタデニンは血中コレステロールを低下させ、β‐グルカンには免疫を高める作用があり、肝炎の改善に作用します。サプリメントでは、シイタケ菌糸体から抽出したエキスのLEMが使われます。
スクワレンは深海ザメの肝臓に含まれる肝油の主成分で、深海ザメエキスとも呼ばれます。深海ザメは約20%が肝臓で、その中にスクワレンが多く含まれます。中でもアイザメの肝臓は約25%が肝臓で、その成分の70~85%がスクワレンと最も多くなっています。スクワレンは人体にも存在する油性物質で、皮脂(皮膚表面と皮下脂肪組織)に多く含まれていますが、加齢によって減少し、肝臓や肌の老化につながります。体内の細胞は酸素によって代謝を起こしていますが、肝細胞に酸素が補給されることによって各臓器の機能が高まることが認められており、スクワレンに含まれる酸素が肝機能を高め、全身の臓器の機能が高められます。
タウリンは魚介類(カキ、シジミ、ホタテ、イカ、タコなど)に多く含まれる含流アミノ酸で、胆汁酸の分泌促進による消化促進のほか神経伝達物質としても作用します。体内では心臓、筋肉、肝臓、腎臓、肺、脳、網膜などに多く存在します。心臓機能向上、血圧低下、LDLコレステロール値低下などの作用があります。