筋肉を強化するウォーキング前のストレッチ

ウォーキングは歩くだけで筋肉を強化できるとはいうものの、歩き方によっては筋肉がつきにくいこともあり、さらに年齢を重ねると筋肉がつきやすい歩き方である歩幅を広げて、勢いよく歩いたとしても筋肉がつきにくくなっていきます。これに対応するために実施するのは歩く前のストレッチです。
ストレッチというと、歩行中に筋肉を傷めないようにするための準備運動としてのウォーミングアップがあげられます。筋肉を適度に伸ばすことによって怪我をしにくくなる効果があり、先に筋肉を温めておくことで、スムーズに動かすことができるようになります。普通に歩くときにはアキレス腱を伸ばす、屈伸運動をするといったことだけでもよいのですが、ノルディックウォーキングのように勢いよく歩く前に身体を大きく動かすストレッチや、下半身だけではなくて上半身の曲げ伸ばしも行われます。
ノルディックウォーキングは2本のポールを使って歩行するので、そのポールを使ってのストレッチが主ですが、このポールストレッチはポールの支えがあることから普段ではできない下半身を極限まで伸ばすストレッチや大きな屈伸運動によるスクワットも可能です。ポールストレッチによって充分に筋肉を曲げ伸ばししておいてから歩くと、筋繊維(筋肉細胞)に血液が多く送られるようになり、多くの酸素を使って、筋線維に必要なブドウ糖と脂肪酸を送り込むことができます。
筋肉には一時的に強い力を発揮させることができる白筋と、強い力は出ないものの長く筋肉を働かせることができる赤筋があります。白筋の筋繊維はブドウ糖をエネルギー源としています。赤筋は脂肪酸をエネルギー源としていて、同じように歩いても筋繊維の種類によって筋肉のつき方が違ってきます。先に白筋を刺激してから歩くと、強く刺激を受けた白筋が歩くことによって刺激を受け続け、白筋を強化することができるようになります。
そこで、ノルディックウォーキングで歩くときだけでなく、普通の歩行をする前にもポールストレッチを行います。これによって筋肉の刺激が高まるだけでなく、足の運びがよくなって歩幅も広くなり、勢いよく歩くことができるようになるので、なおさら筋肉がつきやすくなるのです。