感染拡大から考える自主的外出自粛

新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために緊急事態宣言が発令され、ゴールデンウィークはステイホーム週間と呼び変えられて全国的に移動自粛が始まり、県境を越えないように要請され、県外ナンバーの自動車が強いプレッシャーを受けるようなことがありました。休業要請はパチンコ店だけでなく、飲食店も多くの人が集まる店舗も対象となっていましたが、緊急事態宣言の解除に先立って、休業要請を解除する必要がない県として岡山県と徳島県があげられていました。
その報道を見て、自分のところは休業要請をされていないのにシャッター街のような状態になっていることに驚いたという人も少なくありませんでした。緊急事態宣言を前にして、すでに公共機関が閉鎖されていて、何も楽しみで行動できないような状態になっていたので、店を開いても客が来ないと判断して、また店舗で働くの人たちも感染のリスクがあるからということで閉店したのは当たり前の感覚かもしれません。客が来ないというので店を閉めてしまったのは、感染拡大警戒地域が中心に全国的に報道されたものを見て、強い危機感を抱いた人が自主的に外出自粛をしたことが大きいようです。
自主的外出自粛が増えたのは、新型コロナウイルスには感染しても何も症状が現れず、気づかないうちに感染させているという特性があるからです。感染しても検査を受けない限りは確認のしようがなくて、今は発症していなくても、自分の免疫力が低下したときに発症して感染拡大させるという危険性があるからです。今だけのことではなく、将来を考えての自主的外出自主ということです。
となると、いつ発症するかわからない時限爆弾のようなウイルスを抱えている日本人ばかりという不安は解消されないことになり、緊急事態宣言が解除され、収束宣言が出て、さらに終息が広く伝えられたとしても、安心はできないことになります。新型コロナウイルスが収束したとしても、これは第一波であって、第二波、第三波は必ずやってくると言われているだけに、自主的外出自粛のムードは程度の差こそあれ、ずっと続くものと考えて対応をするしかないということです。