感染拡大から考える唾液での検査と免疫の関係

新型コロナウイルスのPCR検査は、これまでは鼻腔のウイルス採取をしなければならなかったので、医療関係者の感染リスクが高いことが指摘されてきました。これに対して新たな検査方式として唾液で検査ができることになり、医療関係者のリスクは大幅に減ることになります。唾液に含まれる新型コロナウイルスは、鼻腔の新型コロナウイルスの5倍ほどの量となっているので、簡単で、安全で、正確性が高い検査方式だとされています。
検査ということでは、それは正しい情報ですが、注目しなければならないのは新型コロナウイルスの量が唾液に多く含まれているということです。検査での採取が簡単だということは、唾液に含まれているウイルスが簡単に外に漏れて、感染しやすいことになります。だから、マスクの着用が求められているわけですが、ずっとマスクをしたまま生活をするわけにはいきません。
絶対にマスクを外さなければならないのは飲食をするときです。食べる、飲むことで唾液が身体の中に入っていくだけならまだよいのですが、飲食をすることによって唾液の量が増えて、これが外に出てしまいます。しかも咳やくしゃみ、会話での飛散だけでなく、呼気によっても外に出ます。呼気の場合には口の近くにしか広まらないといっても、料理は口元の近くに置かれます。特に注意が必要とされるのは目の前を生ものが追加していく回転寿司は他の人の口元を通過して、それを食べることになるので、唾液の飛沫感染のリスクは必ずあります。
新型コロナウイルスは、すでに多くの日本国民の身体に入り込んでいて、国民的な集団免疫ができているので、重症患者が少なかったと言われています。新型コロナウイルスの感染拡大が起こる前に、風邪と思われていたことが、実は新型コロナウイルスであったために、知らないうちに集団免疫ができていたという指摘もあります。だからといって、食品から感染する危険性が低いということではなくて、飛沫感染の危険性を考えると、免疫を強化して長期の戦いに備えるべきではないでしょうか。