発達障害の極端な偏食に使えるサプリメント

発達障害の自閉症スペクトラム障害には極端な偏食がみられます。自閉症スペクトラム障害には感覚過敏がみられ、味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚の五感の一つもしくは複数が過敏であるために、五感が使われる食事に影響が出てしまいます。苦手な調理だけでなく、食べられない食品も多く、栄養のバランスを、いかに取るかということに料理を作る人は悩まされています。
栄養バランスというと6つの食品群(1群:魚、肉、卵、大豆、大豆製品、2群:牛乳、乳製品、海藻、小魚類、3群:緑黄色野菜、4群:淡色野菜、果物、5群:穀類、イモ類、砂糖、6群:油脂類、脂肪の多い食品)を満遍なく食べることがすすめられるために、どれが欠けてもいけない、なんとかして食べられるようにしようという強迫観念にも似た思いをしている人も少なくありません。
サプリメントは通常の食事で不足する栄養素を補うものなので、どうしても不足する栄養素があるという場合には、食品由来のサプリメントを活用するのも悪いことではありません。“必要悪”という言葉がありますが、どうしても不足している場合は“必要”と考えてもよいはずです。
では、不足する栄養素がサプリメントで補われていれば問題がないのかというと、健康を維持するために絶対に必要となるエネルギー代謝成分が充分である必要があります。エネルギー源の糖質(ブドウ糖)と脂質(脂肪酸)を細胞の中でエネルギー化するためには、ビタミンB群のビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂がすべて必要になります。4種類のビタミンB群については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。
全身の細胞は、それぞれの細胞の中で作られたエネルギーを使って機能しています。全身の健康のためには、全身の細胞がエネルギーを充分に使って働く必要があるので、ビタミンB群はひと時たりとも不足することができない成分なのですが、水溶性のために保持時間が長くて1日(ビタミンB₁、ビタミンB₂)、短いものは半日(ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)なので、食事で完全にカバーするのは難しい栄養素といえます。