文字を書くことは幼児期の子どもにとっては、憧れといえます。文字を書くことで、おにいさん、おねえさんになっていく感覚で捉えられています。幼児期に身につけた会話の力や手指の動作を土台として、教育として教えられるまでもなく、ひらがなの読み方、書き方を覚えていくものです。子どもとの会話や手指を使う遊びなどは、小学校に上がってからの読み書きの基本となります。
自然に覚えるものだと言われているものの、子どもの認知力には個人差があり、思ったように身体を動かすことにも当然のように個人差があります。発達障害児の場合には、認知機能だけでなく、身体機能にも差が生じやすいだけに、遊びを通じて、それぞれの機能を身につけていくことが大切になります。読み書きの能力を高めるために、子どもにしてあげることに言葉遊びがあります。しりとり、なぞなどが代表的なものですが、この他に回文(上から読んでも下から読んでも同じ文句。やおや、しんぶんし、だんすがすんだ、たけやぶやけた、わたしまけましたわ、など)、クロスワードパズルもあげられます。こういった言葉遊びをする中で、言葉を認識(音韻認識)して、言葉を受けて思考する能力を高めていくことができるようになります。
読み書きの能力というと、言葉遊びの延長にあるということだけが認識されがちですが、正しく読むためにも書くためにも、姿勢を保つことが重要です。手指をコントロールして文字を正確に書くためには、きちんと座って聞く、見る、書くという基本中の基本を身につけるためには座るという姿勢を保つために筋肉を調整する身体コントロールが必要になります。その身体機能を身につけるための身体を使った遊びも、言葉遊びと同時に時間をかけて身につけていくことです。