体重計に乗って、100g増えた、100g減ったといって一喜一憂している人がいます。体重は、変動が大きい人だと1kgも増減するので、一喜一憂する必要はありません。それよりも注目してほしいのは体脂肪の変動です。体脂肪は、脂肪細胞の中に蓄積されている脂肪のことで、内臓の周りに蓄積されている内臓脂肪と、皮膚の近くに蓄積されている皮下脂肪に大きく分類されています。
体脂肪を1kg減らすには約7,200kcal分のエネルギー消費が必要となります。脂肪は1g当たり約9kcalのエネルギー量がありますが、脂肪細胞に蓄積された体脂肪には約20%の水分が含まれるために、「9kcal×1,000g×80%」で約7,200kcalの計算となります。
1日のエネルギー摂取量が約2,400kcal だとすると、約7,200kcal は3日分の飲食によるエネルギー摂取量に相当します。フルマラソン(42.195㎞)のエネルギー消費量は個人差があるものの2,400kcal ほどだと計算されています。つまり、1日にフルマラソンを3回走るだけの運動量で体脂肪を1kg減らすことができる計算となります。
体内には60%ほどの水分が含まれています。その多くは細胞の中の水分ですが、1日に2~3kgも体重が落ちたとすると、それは体脂肪が減っただけでなく、それ以上に体内の水分が抜けています。だから、水を飲めば、簡単に元に戻ってしまうことになります。