発達栄養学58 チケット方式で記録すれば食べる量がわかる

100kcal栄養学を身につけるには、100kcal単位の紙を1日に摂取するバランスで摂取エネルギー量と同じ分を並べます。1600kcalなら主食の黄色を8枚で800kcal、主菜の赤色を4枚で400kcal、副菜の緑色を4枚で400kcalとなります。エネルギーバランスの指導をするときには、チケット方式の場合には、朝食で食べた食品を切り取り、昼食で食べた食品も切り取り、残った食品で夕食を食べればバランスが取れていることになります。切り取る方法だけでなく、紙に1日分を書いて、朝食、昼食と消していって、消されなかったものが夕食で食べるべき食品となります。
しかし、大抵の人は、枚数的に余ったり足りなかったり、黄色、赤色、緑色の紙のうち、どれかがなくなっていて、メニューが作れないという状態になっています。これは朝食と昼食で食べるべき食品を食べなかったか、逆に食べすぎてしまったということが起こっているからです。最初はうまくいかないとしても、何度か繰り返しているうちに、だんだんとバランスが取れるようになってきます。これが自分でできる栄養バランス調整ということになります。
子どもには難しいようでも、親がやってみて理解ができるようになると、それを見習ってバランスよく食べられるようになっていきます。
主食は、ごはんが茶碗に半分で100kcalなので、1杯なら200kcalとなります。これに対して麺類は、そば、うどん、ラーメンともに1玉は300kcalとなります。麺類を食べるとお腹が一杯になりやすいのは1食あたりのエネルギー量が多かっただけということがわかります。パンは10枚切りの1切れが100kcalです。関西エリアに多い5枚切りでは1切れが200kcalと計算しやすいのですが、関東エリアの6枚切りだと1枚では足りないので、少し増やさなければならないことになります。
朝食と昼食で主食を食べすぎたときには、主食の量を減らすべきであって、ご飯を減らして、おかずを食べようというのはバランスを考えた100kcal栄養学ではすすめられない方法だということです。