同じ漢字で発音が違う異音異義語を紹介しています。今回は、さ行の“し”から始まる異音異義語の第5回です。
聖人「しょうにん」悟りを得た人、仏・菩薩。「せいじん」知徳が最もすぐれ万人が仰ぎ師表とすべき人。カトリックや東方正教会において殉教者や特に信仰と特にすぐれた信徒で教皇により列聖されたもの。清酒の異称。
上品「じょうひん」ひんのよいこと。品柄・品質のよいこと。「じょうほん」極楽浄土に往生する者の階位を上・中・下に三分した最上位。上等、最高級。
丈夫「じょうふ」一人前の男子。才能が人よりすぐれた立派な男。夫、良人。「じょうぶ」達者、健康。こわれにくいこと、しっかりしていること。たしかなこと。十分、存分。
松風「しょうふう」松にあたる風。「まつかぜ」松を吹く風。小麦粉に砂糖・水飴を加えてまぜ水で溶きのばし鉄板で上から強く焼いてけし粒を散らした干菓子。茶の湯で釜の湯のたぎる湯相の音。
正味「しょうみ」外皮や付属部分を取り除いた中身。正物、現物。掛け値なしの値段、仕入れ値段。「せいみ」本当の味。
声明「しょうみょう」インドの五明の一。仏教の儀式・法要で僧の唱える声楽の総称。「せいめい」意見・主張などを公に発表すること。
声聞「しょうもん」仏の説法を聞いて悟る人。「せいぶん」世間の評判。
精霊「しょうりょう」死者の霊魂。「せいれい」万物の根源をなすという不思議な気。草木・動物・人・無生物などの個々に宿っているとされる超自然的な存在。肉体または物体から解放された自由な霊。