同じ漢字で発音が違う異音異義語を紹介しています。今回は、た行の“ち”から始まる異音異義語の第2回と、“つ”から始まる異音異義語の第1回です。
中生「ちゅうしょう」極楽浄土に往生するものの階位で上品・中品・下品のおのおのの中。「ちゅうなま」中ジョッキの生ビール。
中道「ちゅうど」行程のなかほど。極端に走らない中正の立場。二つの極端の有・無や断・常などの対立した世界観を超越した正しい宗教的立場、快楽主義と苦行主義の両極端を離れること。「なかみち」道のなかほど。まんなかの道。登山者が山の中腹を横にめぐること。
中日「ちゅうにち」彼岸7日間のまんなかの日(春分・秋分)。ある日数のまんなかの日。中日本の略。「なかび」一定の期間の真ん中にあたる日。芝居・相撲などの興行期間の真ん中にあたる日、祝儀(歌舞伎で幹部俳優が中日に祝儀を出す習慣から)。
長身「ちょうしん」背が高いこと。「ながみ」刀・槍などの身の長いこと。
丁々「ちょうちょう」物をつづけて打つ音。「とうとう」斧で木を伐る音。碁を打つ音。琴の音。
鳥目「ちょうもく」銭の異称。金銭の異称。「とりめ」夜盲症のこと。
追従「ついじゅう」人のあとにつき従うこと。「ついしょう」人のあとにつき従うこと、こびへつらうこと、おべっかをつかうこと。
付合「つきあい」まじわり、交際。交際上の義理。「つけあい」連歌・俳諧で前句につける付句を作ること。連歌・俳諧で前句の中の詞と縁のある詞。「ふごう」所有者を異にする2個以上の物が結合して毀損するか過分の費用や費やさなければ分離できない状態にあること。