有害ミネラルなどの毒素を体外に排出する方法としては、排便や排尿、発汗といった体外排出機能が主にはあげられますが、それとともに全身の細胞での代謝と老廃物排出、肝臓での有害物質の分解、腎臓での濾過の機能も重要となります。これらを含めた解毒作用はデトックス（detox）と呼ばれています。デトックスは解毒を意味するdetoxificationの短縮形です。
デトックスには、解毒、浄化という意味があり、体内で発生して細胞を傷つけていく活性酸素の消去を含んで使われることもあります。
それぞれの解毒に関わる身体機能を高めることによって、有害物質を排泄することが基本的な考えであり、中でも必須ミネラルの摂取による有害ミネラルの排泄が重要視されます。
身体の機能は、消化・吸収・代謝・排泄に分類されていますが、そのうちの排出がデトックスであり、排出部位としては皮膚が最も広くなっています。そのために発汗を促進する方法、岩盤浴やサウナなどが一般にはデトックスとして広められています。しかし、皮膚から汗として排泄される量は約１％でしかありません。面積が広ければ、それで多くの有害物質が排泄されるわけではないのです。
最も多く排泄されるのは便からで、約７５％を占めています。これに次ぐのが尿からの約２０％となっています。便通をよくすることは重要なデトックスの方法であり、そのためには食物繊維が多く含まれる食物繊維の摂取が必要です。野菜の葉、根に多く含まれる不溶性食物繊維は腸壁を刺激して排泄を促進します。不溶性食物繊維には便を硬くする作用があるので、その逆に便を軟らかくする作用がある水溶性食物繊維が多く含まれる海藻、キノコ、果物も摂るようにします。腸内細菌の善玉菌を増やすことも重要で、ビフィズス菌が含まれるヨーグルトや、ビフィズス菌の栄養源になるオリゴ糖を摂ることも効果があります。
毛髪と爪は、それぞれ約１％ずつで、毛髪も爪も有害ミネラルが蓄積されるため、毛髪と爪を検査することで有害ミネラルの蓄積量を推定するために使われています。