ポストコロナ「信じる者は足元をすくわれる」その1

この人の言うことならと信じて力を注いだのに、仕事が達成できなかっただけでなくて、新たな仕事のために組み立ててきたことを根本からひっくり返されることを「信じる者は足元をすくわれる」という珍妙な諺(ことわざ)で表現しています。これが他人のことであれば、「大変ですね」と受け流すことができたとしても、自分のこととなると、そうはいきません。
タイトルの言葉は「信じる者は救われる」から転じていますが、この原本はキリスト教から始まった諺です。何を信じるのかというとイエス・キリストのことで、十字架にかかって亡くなって3日後に復活したことを信じることを指しています。では、何から救われるのかというと、私たちが死んだ後に神に裁かれて有罪となって地獄に行くことから救われる、つまり無罪となって天国に行くことだと教えているのです。
日本メディカルダイエット支援機構が4年前に本部(主たる事務所)を東京から岡山に移したのは、理事長の移住に合わせたからで、東京の活動は支部(従たる事務所)に移しました。支援機構の当時の理事が出身地の岡山に介護施設を開設するということでしたが、介護施設の事業だけでなくNPO法人としての仕事も合わせて実施できるということで、家族ごとの移住を決めました。理事長は健康教育と運動指導が専門で、福祉人脈も豊富にあります。家族ごとというのは理事長の奥さんだけでなく、奥さんの妹さんも音楽療法が活かせる音楽のプロで、奥さんは鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を3つ取得しているので、強力な戦力とされました。
ところが、移住直前に介護施設ができなくなり、介護予防施設となりましたが、移住後には大きなコンセプト変更となり、結局は運動施設もあるアミューズメント施設になってしまいました。こうなると専門を活かすことができなくなり、2年後には「足元をすくわれる」結果になりました。
岡山に移住してからの3年間は狭い地域にいただけなので地元の人脈は作れていない、かといって東京人脈も仕事という面では切れていて、「これが“足元がすくわれる”ことなのか」と実感したものです。進むに進めない、引くに引けないという状態は、今のコロナ禍で苦労している人が感じているのと共通することではないでしょうか。その話については、次回に続きます。