医薬品は1種類の成分が原則となっています。複数の成分の組み合わせによって有効性を高める場合には、それぞれの成分が含まれた複数の医薬品を用いることになります。それに対して健康食品は、複数の成分が含まれているのが通常のことです。
自然食品を材料としたものには、もともとの食品に複数の栄養素が含まれていることから、それが製品にも移行されて含まれています。健康食品は一定の効果を得るために、複数の成分を用いることは普通に行われています。同じ有効成分がメイン素材として使われていても、製品ごとに成分が異なり、有効性にも差が出るようになります。
メイン素材は多く使用するほど有効性が高まるというのが一般的な認識ですが、商品パッケージで大きく表示されているにも関わらず配合量が少ないこともあります。中には有効性が高いことから価格が高く、少ししか使われていないものもありますが、味覚の関係で使用する量を少なくしている場合もあります。原材料から有効成分を凝縮、濃縮すると、本来の味が強くなり、そのために苦味や渋味など舌を刺激するものもあります。そのため、錠剤の形状にする場合には、配合量を減らして、味覚に影響を与えない成分を多くして飲みやすくするということもよく行われています。
同じ有効成分であってもカプセルが使われている場合もあります。カプセル形状は加工に手間がかかり、カプセル素材の料金も必要になることから全体的に価格が高くなります。それにも関わらずカプセルにして、味に問題がある原材料を多くして、有効性を高める場合があります。味覚は舌で感じるものであるので、胃で溶けるカプセルなら味覚の問題を解決することができます。
どれだけの有効成分が含まれているかは重量(mg)で確認することができますが、食品の成分表示は重量が多いものから順番に記載することが定められているので、この成分表示で確認することができます。