コロナ禍で“よかったこと”を10個ピックアップ

新型コロナウイルスの感染拡大は社会生活にも人間関係にも大きな影響を与えています。その影響は悪影響で、あまり良いことは起こらなかったと言われています。しかし、ここで踏ん張って、あえて良いことをあげてみる、それも一気に10個あげてみるという課題をセミナーなどで参加者に課しています。
無茶なことを言っているわけではなくて、悪いと感じることを逆に考えるという手法は、がんを克服するためのセミナーなどでも使われていることです。頭を切り替えて、気分を楽にするということなら、いくつでも浮かんできます。嫌いな仕事をしないで済んだ、周りの人が優しく接してくれるようになった、がんのことを勉強して他人に話ができるようになった、がんに効果がある食品を販売して稼ぐことができた……といったことです。
コロナ禍については、良かったことというと、テレワークが増えて通勤しなくてよくなった、好きなところに住んで仕事ができるようになった、嫌な営業に行かなくて済む、嫌いな人に会わなくて済む、といったことが、まずはあげられます。
交通事故死が減ったという発表もありました。これは外出自粛の影響で、別にドライバーのマナーがよくなったおかげということではありません。社会的な衛生観念が高まったことをあげる人もいます。マスク着用が常識になってから、他の感染症が大きく減りました。
他人から感染させられる不安から常にマスクをつけて外出していた人(私たちもそうですが)は、夏場にマスクをして歩いていると奇異な目で見られることもありましたが、それはなくなりました。夏場に快適なマスクを探すのは大変でしたが、今では簡単に手に入れられるようになりました。
外出自粛から自分を見直す時間が増えて、今まで忙しがって続けてきた無駄や趣味や交際にかける時間を自分や家族のために使えるようになりました。その一つに自宅でできるトレーニングがあげられます。これまで生活習慣病対策として筋トレや有酸素運動をするように指導しても、なかなか実践してもらえないために改善できなかった人が多くいたのですが、ちゃんと守ってくれる人に限っては、在宅時間が増えたことで検査数値を改善することができるようになりました。
そして、最後にあげたいのは、コロナ禍で低下してしまった住民の健康度を、一気に高めるように大変革をするための方法を考える時間を与えられました。個人レベルでは実践は難しくても、同じ志向の人が集まって一致して行動するなら、コロナ禍を「災い転じて福となす」とすることができると認識しています。