サプリ概論32 血糖値への作用で考える複数の機能の組み合わせ

血糖値に作用する健康食品の成分は、その働きによってタイプ分けされています。
その第1はブドウ糖分解抑制作用で、胃の中で消化酵素のα‐グルコシダーゼの働きを阻害する作用があり、糖質がブドウ糖に分解されるのを抑制します。
第2はブドウ糖吸収抑制作用で、ブドウ糖が胃から小腸に早く運ばれると吸収も早くなり、血糖値が大きく上昇しますが、粘性のある食物繊維が胃の中にあるとブドウ糖が小腸に運ばれるまでに時間がかかり、血糖値の上昇が抑えられます。また、粘性のある食物繊維はブドウ糖の一部を吸着して吸収されなくなることによっても血糖値の上昇が抑制されます。小腸からブドウ糖が吸収されるときには、腸壁にある酵素が作用しますが、その酵素に結びつくことでブドウ糖の吸収が抑制されるものもあります。
第3はブドウ糖燃焼促進作用で、膵臓から分泌されるインスリンによって筋肉細胞内にブドウ糖が取り込まれますが、それを促進し、ブドウ糖の燃焼を促進させます。
第4はグリコーゲン生成促進作用で、ヒドロキシクエン酸によってブドウ糖からグリコーゲンへの生成量を高め、肝臓でのグリコーゲン蓄積量を増やして、その分だけ血糖値の上昇を抑制します。
第5はインスリン分泌促進作用で、膵臓を刺激してインスリンの分泌を促すことで血糖値の上昇を抑制します。
これらの5種類の作用がある素材(原材料)が使われた健康食品なら複合的に作用して効果的に血糖値を降下させることが期待されます。これは健康な状態の人の場合で、糖尿病で医薬品を使っている人は、医薬品と同様の作用があるものは効果が得られないことになります。医薬品とは異なる作用があるものを選ぶことによって、医薬品の効果を高めたり、場合によっては医薬品の使用量を減らすことも可能となっています。5種類の作用のうち、医薬品にはないのはブドウ糖の吸収を抑制するもので、その働きをする健康食品の素材はギムネマ・シルベスタです。