サプリ概論43 中性脂肪値に作用する素材5

脂肪燃焼促進作用がある素材は、血液中に放出された脂肪酸を筋肉細胞に取り込み、燃焼(代謝)を促進します。
脂肪燃焼作用のある素材は、α‐リポ酸、L‐カルニチン、カプサイシン、ビタミンB₂、分岐鎖アミノ酸があげられます。
摂取タイミングですが、血液中の脂肪酸が増える運動後や食事の後に摂ります。
α‐リポ酸はビタミン様の補酵素の一種で、チオクト酸とも呼ばれます。体内のすべての細胞に存在し、炭水化物を分解するエネルギー産生に欠かせない物質となっています。糖質、脂質、たんぱく質から作られるピルビン酸からTCA回路で利用されるアセチルCoA生成を促進する作用と、エネルギーを作り出すミトコンドリア内のTCA回路内での補酵素として働き、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)の生成に不可欠な成分となっています。そのため、エネルギー産生を効率的に行わせ、余分なエネルギー源が体脂肪として蓄積するのを防ぐ作用があります。
L‐カルニチンは必須アミノ酸のリジンとメチオニンから合成されるアミノ酸の一種で、体内に蓄積されています。L‐カルニチンは肝臓で少量が合成されているものの、20歳をピークに減少して、次第に不足ぎみになります。脂肪を筋肉細胞に取り込み、体のエネルギー産生を補助して、脂肪酸の代謝を促進させます。肩甲骨や首、わきの下にある褐色脂肪細胞を活性化して熱エネルギーを発生させるとともに、脂肪を分解する酵素のリパーゼを活性化させます。抗酸化作用があり、悪玉コレステロールとも呼ばれるLDL(低比重リポ蛋白)の酸化を防ぐ作用があります。LDLは酸化すると動脈硬化を進行させる変性(酸化)LDLになることが指摘されています。加齢によって生成量が減少するので、サプリメントや食品で摂取する必要があります。食品では、羊肉(ラム肉やマトン)、豚肉に多く含まれます。肉類の摂取が多い欧米人などでは体内に多く蓄積されているため、サプリメントで摂取しても効果が得にくいものの、日本人は蓄積量が少ないためサプリメントの効果が表れやすくなっています。たんぱく質の中に含まれる成分であることから、たんぱく質が多い食品とともに摂ることで吸収率が高まります。