発達栄養学166 理科教科での食に関する指導・小学校3

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは理科の各学年の食に関連する内容を、前回に続いて紹介します。
◎第6学年
(ア)食に関する内容
B 生命・地球
(1)人の体のつくりと働き
人や他の動物について、体のつくりと呼吸、消化、排出および循環の働きに着目して、生命を維持する働きを多面的に調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(ア)体内に酸素が取り入れられ、体外に二酸化炭素などが出されていること。
(イ)食べ物は、口、胃、腸などを通る間に消化、吸収され、吸収されなかった物は排泄されること。
(ウ)血液は、心臓の働きで体内を巡り、養分、酸素および二酸化炭素を運んでいること。
(エ)体内には、生命活動を維持するためのさまざまな臓器があること。
イ 人や他の動物の体のつくりと働きについて追求する中で、体のつくりと呼吸、消化、排出および循環の働きについて、より妥当な考えをつくりだし、表現すること。
(3)生物と環境
生物と環境について、動物や植物の生活を観察したり資料を活用したりする中で、生物と環境との関わりに着目して、それらを多面的に調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(イ)生物の間には、食う食われるという関係があること。
イ 生物と環境について追求する中で、生物と環境との関わりについて、より妥当な考えをつくりだし、表現すること。
(イ)当該教科で指導することが考えられる例
*食べ物は、口、胃、腸などを通る間に消化、吸収されることや、吸収されなかった物は排出されることについて理解できるようにします。
*消化、吸収された栄養が、血液の働きで体中に運ばれ、生命を維持していることによって理解できるようにします。
*消化、吸収、排泄には、主に胃、小腸、大腸、肝臓が関係していることや、これらの臓器の働きについて理解できるようにします。
*さまざまな動物の食べ物に着目して、生物同士の関わりを多面的に調べる活動を通して、生物同士の関わりについて、植物を食べている動物がいることや、その動物も他の動物に食べられることがあること、生物には食う食われるという関係があるということを捉えるようにします。